宿坊の朝は早い。といっても6時だかなんだか。
お勤め、と言っても読経を聞くぐらいの30分。寒いだけでは神妙にもなりようがないが、宗教者に関する本を読んだばかりだったので、袈裟の背中を見ながらいろいろ想像した。
本尊の地蔵や収められている?遺品などに焼香して、ここでは死がそう遠くないのだなと、うっすら感じた。
ボリュームたっぷりの朝食、白米おかわりしてまで食べて、さっとお湯で身体を温めて、私はもう一度地獄めぐりに行った。1時間半ほどかけてじっとり回って、むしろ可笑しみのあるような、いくつかの地獄を堪能した。
恐山は、良いところだ。
霊山アイスはさすがに販売してなかったので般若心経手拭いをお土産に買い、下山。大間の鮪を探しに行くには時間が足りなさそうなことが判明し、尻屋崎にターゲットを変更して寒立馬を見に行った。
レンタカーの地図を頼りに進むと、突然、ゲートの先のアスファルトの道路の上に馬がいるのが見えた。
驚いて車を止めたが、どうもそこは普通に入っていいゲートのようで、何台も車が通り抜けていく。
立ってる馬はそれに驚きもせず、餌を求めるでもなく、飄々と?車を眺めているようだった。
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ゲート界隈には、馬には後ろから寄ると蹴られて危ないよ、ぐらいの説明があっさり書かれた看板が立っていた。
少し行くと灯台があって、そのあたりにも馬は放牧されている。
自然に放置されている馬糞をよけながら崖に近づくと、海はすっきりと澄んでいて、風は冷たくて、さわやかなのかなんなのか、まあ良い気分になった。
商売っ気のあるようにも思えない周辺施設と、人間に興味なさそうな寒立馬。サラブレッドに比べるとかなりずんぐりして見える容姿も良い。そうやよなー寒いとそうなるよなー、と、親近感(!)まで湧いてくる。いやそれは一応冗談。うん。
そんなこんなであとは食事などしながら野辺地で車を返し、東京に戻った。
以来、会う人ごとに、下北半島の観光をお勧めする人になっている。これから寒くなるんだろうなあ。
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